【中学受験国語】選択問題を攻略する「5つの手順」

国語の選択問題を攻略する「5つの手順」とは?

中学受験の国語といえば、記述問題を思い浮かべるかもしれませんが、それ以前に選択問題を正しく答えられることが国語の得点力の基盤となります。

中学受験の国語の選択問題は「5つの手順」で攻略することができます。

「5つの手順」とは
(手順1)問題文の【問いの中心】に線を引く
(手順2)本文から答えを探す
(手順3)選択肢を句読点などで区切る
(手順4)区切った文章に✕をつけていく
(手順5)2択で迷ったら「選択肢のちがい」に注目する

この「5つの手順」を覚えておけば、「本文を読もうかな?」「選択肢をまず読もうかな?」と迷う時間がなくなるので、スピードが格段に上がります。さらに、正しい手順で行うことで思考が整理され、正答率も上がります

手順1から詳しく解説していきます。

(手順1)問題文の【問いの中心】に線を引く

【問いの中心】とは、問題文でたずねられているところです。ここに線を引くことで、解答すべきことが明確になります。

上の表のように、【問いの中心】を正しくとらえて解答すべきことを明確にすることが、第一歩です。

最初に【問いの中心】をおさえるのは選択問題だけではありません。記述問題などのすべての問題で、まず最初に行ってください。

(手順2)本文から答えを探す

【問いの中心】をおさえて、解答すべきことを明確にさせたら、本文から答えの手がかりを探します。
ポイントは最初から選択肢を見ないということです。選択肢を見てしまうと、子どもたちは最もらしい文章に引っぱられてしまいます。それを防ぐたもにも、まずは自分で解答を考えましょう。

最初から選択肢を見ずに自分で考えることで、読みとる力も向上します。

問われている―線部の近くの記述は、特に注意深く読んでいきましょう。
物語文の場合は、―線部近くの心情を読みとることで、答えを見つけられる場合が多いです。

(手順3)選択肢を句読点などで区切る

自分である程度の解答を考えることができたら、次は選択肢の文章を句読点などで区切ります。
それは、文章を部分的に読んで正しいかどうかを判断するためです。

文章全体が正しいかどうか判断することは、子どもたちにとって難易度が高いです。短いまとまりで考えさせるよう、指導していきましょう。

文章を区切って考えるだけで、格段に考えやすくなります。

(手順4)区切った文章に✕をつけていく

(手順3)で区切った文章ごとに考えていくとお伝えしたのですが、
次の手順で大切なことは、選択肢のまちがっているところを見つけることです。

子どもたちは、最もらしい文章に惑わされ、どれも正しいと思ってしまいがちです。
そこで、まちがっている部分を見つけて、✕をつけていくよう指導します。

上記は、攻玉社中の2024年の入試で出題された選択問題です。
このように、(手順3)で区切った部分に✕をつけていくことで、選択肢をしぼっていきます。

(手順5)2択で迷ったら「選択肢のちがい」に注目する

このように✕をつけながら選択肢をしぼっていっていくと、最後の2択で迷ってしまうことが多いです。その場合は、2つの選択肢を見くらべ、そのちがいに注目します。

先ほど提示した攻玉社中の入試問題では、(エ)と(オ)の選択肢ともに、前半は明らかにまちがっている部分はありません。しかし、2つを見くらべると文末の表現にちがいがあることがわかります。

(エ)ジローの充実感  (オ)ジローの安堵感
この2つを見くらべて、どちらがより相応しいか、考えます。
そうすると、本文の内容から(オ)ジローの安堵感がより相応しいと判断することができるのです。

このように、2つの選択肢を見くらべて「ちがい」に注目すると、より適当な選択肢を選ぶことができるのです。

選択問題は「最も適したものを選ぶ」問題なので、2つを見くらべて、より適切な方を選べるように練習しましょう。

選択問題の攻略法 まとめ

「5つの手順」のメリット

ここまで、選択問題を攻略する「5つの手順」のメリットを解説しました。

「5つの手順」のメリット
(手順1)問題文の【問いの中心】に線を引く
 → [解答すべきこと]が明確になる!

(手順2)本文から答えを探す
 → 最初から選択肢を見ずに自分で考えることで、選択肢に惑わされない!

(手順3)選択肢を句読点などで区切る
 → 部分で区切ることで、格段に考えやすくなる!

(手順4)区切った文章に✕をつけていく
 → 「まちがいを見つける」ことで最もらしい文章に惑わされない!

(手順5)2択で迷ったら「選択肢のちがい」に注目する
 → 選択肢の「ちがい」に注目すると、より相応しいものが明確になる!

この「5つの手順」を実践すると、解答するスピードが速くなり、正答率もあがります。
ぜひ実践してみてください!

[注意]「5つの手順」が定着するには時間がかかる

この「5つの手順」が子どもに定着するには時間がかかります。
子どもは、この手順のメリットをすぐに実感できるわけではありません。「なんでこんなことをしないといけないの?」と思ってしまう子も多いようです。

そこで、粘り強く指導することが求められます。
子どもが問題に取りくんだりテストの直しをしたりする時に、手順を確認しながらサポートしてあげてください。何度も手順を確認し、良さを実感できると、自然とこの手順を使いこなせるようになってきます。

「5つの手順」が使えていることを評価してあげながら、定着を目指しましょう!

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