今回は、中学受験生のみなさんにオススメの本を紹介します。
受験生は忙しいですが、読書は受験勉強の息抜きになります。
どうせ読むのなら、入試に出題された本を読みましょう。
中学受験に出題された本を読むことで、読解のスピードも上がっていきます!
『ナマケモノは、なぜ怠けるのか?―生き物の個性と進化のふしぎ』(稲垣栄洋・著/ちくまプリマー新書)
いつも脇役の、「つまらない」「へんだな」と思われがちな生き物たち。でもそのつまらなさの裏には、生き残るための重要な意味がある!生き物への思い込みを覆す、個性と進化のお話。
小学校高学年でも読みやすい内容で、子どもの知的好奇心を刺激する、素敵な1冊です。
出題校:國學院久我山・北嶺
稲垣栄洋さんは、ここ数年の中学入試国語においては最頻出の作家さんといってもよいくらいですね。ちくまプリマ―新書から出ている『はずれ者が進化をつくる―生き物をめぐる個性の秘密』、『イネという不思議な植物』などは、多くの学校で出題されています。
『この夏の星を見る』(辻村深月・著/角川書店)
コロナ禍で友人関係や家族関係に起こる、様々な悩みや苦しみを抱えた中高生たちが、天体観測を通じて新たな人間関係を構築しながら、自らとの向き合い方を変化させて行く。
中高生の心情の移ろいが、辻村さんの素敵な文章で紡がれている作品です。小学生には少し難しい内ですが、挑戦してみる価値のある1冊です。
出題校:学習院女子・日本大学・芝浦工大・東農大一など
辻村深月さんと言えば、これまで『ロードムービー』『サクラ咲く』『家族シアター』『島はぼくらと』などが多くの学校で出題されてきた、中学受験の最重要作家のひとりです。
『成瀬は天下を取りに行く』(宮島未奈・著/新潮社)
破天荒な成瀬あかりの行動に、周囲の人は巻き込まれていきます。しかし、成瀬の不思議な魅力に、関わった人たちはどんどん惹きつけられていくのです。
小学校高学年でも読みやすい内容なので、お子さんにもおすすめです。
笑いあり、涙あり、読み終わった後にはきっと成瀬のファンになっているはずです。
出題校:豊島岡女子・栄東・中大附など
2024年本屋大賞に選ばれた、話題作です。
↓↓この作品の詳しい内容が知りたい人は、こちらをぜひご覧ください。
『動物と人間の世界認識』(日高敏隆・著/筑摩書房)
繰り返されるテーマは、「どんな動物もイリュージョン(幻想)のもとに生きている」ということ。動物が知覚している世界がその動物にとっての現実である。本書では、それら生物の世界観を紹介しつつ人間の認識論にも踏み込む。
出題校:大宮開成
日高敏隆さんの著書は『春の数えかた』『人間はどこまで動物か』なども過去に出題されました。
『友情を哲学する―七人の哲学者たちの友情観』(戸谷洋志・著/光文社新書)
友情とは、互いが友情を認め合うことで成立する関係である。ならば、互いが友情をどのように定義しているかによって、その関係性はまったく異なるものになる。哲学者7人の友情観を探る。
出題校:聖光学院・逗子開成・横浜共立
※明治大学の大学入試でも出題がありました。
『君の話を聞かせてくれよ』(村上雅都・著/フレーベル館)
7編の連作短編が収録されています。それぞれの事情をかかえている登場人物たちの気持ちの揺れや成長がさわやかに描かれています。とある中学校を舞台にしており、入試問題に適した内容であるためか、2024年出題率NO1であった作品です。
出題校:駒場東邦・学習院・立教女子・横浜雙葉・大妻・日本女子大附・昭和女子大・栄東・専大松戸・同支社・佐久長聖など
『ハーベスト』(花里真希・著/講談社)
主人公は話すのが苦手な高1男子。人と関わるのを避けてきた彼が、仕方なしに入った園芸部で、2人の個性派部員とともにコミュ力を育み、開花させていきます。それぞれの事情を抱えた三人の物語。
出題校:成城学園・品川女子・大妻
『思考停止という病理』(榎本博明・著/平凡社新書)
人を信じて疑わず、何でも専門家に「お任せ」する。日本人の多くがそんな習性を身につけている。だが、グローバル化が進む中、「お任せ」の姿勢につけ込まれ、騙される人が続出。多様な価値観が流入する今、「思考停止」に陥った日本に警鐘を鳴らす。
出題校:日大藤沢・山手学院
気になった本をぜひ手に取ってみてください!
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